返済予定額の履行可能性について
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履行可能性とは
個人再生手続では、裁判所に返済予定額について履行可能性があると判断してもらう必要があります。履行可能性とは、簡単に言えば、返済予定額をきちんと支払うことができる見込みのことをいいます。
履行可能性の判断資料
この履行可能性を示すために、個人再生手続では次の2点を行います。
まず、個人再生手続を申し立てるときに、申立書に家計収支表を添付します。
次に、個人再生を申し立てた後、新しい通帳を開設して、一定期間その預金口座に月々の返済予定額を入金します。そして、その通帳の写しを裁判所に提出します。
ご家族が月々の返済に協力してくれる場合
この履行可能性を判断する上で、ご家族の協力があればより有利になります。なぜなら、履行可能性の判断にあたっては、ご本人の収入(給与等)だけではなくご家族の収入(給与等)も考慮するからです。
従いまして、履行可能性に関しては、家族全体で、返済予定額を毎月きちんと返済できるかという観点で準備することができます。
また、ご家族にも一定の安定収入があり返済に協力してくれるのであれば、毎月の返済予定額が多めになる事案であっても履行可能性が肯定される可能性が高まります。
さらに、自宅を残すために個人再生を申し立てる場合、住宅ローンの他に月々の返済予定額を支払う必要がありますが、ご家族みんなで協力することで、より確実に個人再生を進めることが可能になり、生活の基盤である自宅を守ることができます。
ご家族みんなの協力で、現在の困難な状況を乗り切っていただきたいと思います。

弁護士 辻井 康喜

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